1998-7/21(火)~7/26(日)-山梨(山中湖)ロケ2 清々しすぎる!最高の撮影環境で気持ち良い!

7/22(水):
ついにこの日から楓牙VS活殺士の2人のラストシーンの撮影開始!
野原で開放的な場所で登場人物も2人しか居ないし、「富士山を写さない」という方向的なしがらみが少しだけあるものの、方向感覚を基本的に気にせずに撮影できるので(少し専門的に言うと、カメラ位置の切りかえしを考えずに撮影できる)、このシーンはストーリ-の頭から順番に撮影する『順撮り』という方法で撮影しました。
(※逆に言うと普通は映画ではストーリーの順番とは無関係に、カメラの同じ位置・向きのカットを飛び飛びでまとめて撮影していくので役者さんはテンションとかを話の流れに合わせるのが難しいのです。そこを上手くわかってて演技を調整するのが監督の仕事なのですね)
「楽で良い!!!」
このシーンの撮影で何より僕が思った一番の感想です(笑)。
先週までの撮影シリーズでは、毎朝早朝に起きて車で移動して撮影したり、現場には役者ばかりでメイクやら造形美術やら殺陣やらを僕が一人でやるのでスタッフ不足で現場が上手く動かず、孤軍奮闘で非常に疲れる毎日だったのに、ここでは役者さんが2人だけでスタッフが僕の他に2人もフルで仕事してくれていて本当に楽に感じました。
アクションの型はジャッキー(酒井)がつけてくれるし、それが僕よりずっと洗練したアクションな上に、彼自身が非常に殺陣が上手いので撮影が非常にスムーズにはかどります。
更にその他の多種に渡るスタッフ作業をマル(丸島)とキム(木村)が専念してこなしてくれて、僕はひたすら演出して順番に撮影するのみでした。
(そもそも2人はスタッフが本業だったので、こちらが本来の姿なのに、ここまでは役者(槻黄泉と豹李)として出演していたので全くスタッフとして仕事できずにいたわけです)
何より良かったのは高地の高原だからか草むらでの撮影にもかかわらず全く”蚊”がいないのと、空気がきれいで清々しく環境が最高に気持ち良いのです!
私は撮影中に蚊に刺されるのが何より嫌いです!イライラします!!
とにかく全てにおいて先週までの兄弟VS刹那のシーンに比べたら天国と地獄くらいに違いました。
まあ、現場が楽だから映画が良くなるって訳でもないって所が映画の難しさではあるのだけど…。

酒井くん(左)は忍者村で仕事をしていただけあって殺陣の引き出しが豊富だし、アクション指導してくれる上に自らもアクションが上手いので非常に現場が楽だった。

敵のボス役の酒井くんは撮影時まだ10代で一番若く、その素顔は役と真逆で非常に好青年。
唯一、大変だったのはジャッキーの使う長刀が(1997年12月28日に購入したものです)アクション用ではなくて、あくまで観賞用の模造刀の為ちょっとした衝撃で壊れてしまい、ただし1本しかない(この映画の小道具としては)ダントツで高価な品だったので他に替えがなく、壊れるたびにマルとキムがその場で突貫工事で修理をしながら撮影をしたという事でしょうか。
殺陣を決めて練習して撮影して、刀が壊れるのでマルとキムが刀を修理している間にケンとジャッキーが殺陣を決めて練習をする・・・修理が終わると撮影してまた壊れる・・・という流れで撮影が進む感じでした。
マルとキムがいなければ大変でした。

刀を修理中のマルとキム。山の撮影現場なので手元にある数少ない道具だけで突貫修理を手早くやってくれて、おかげでどうにか撮影が進んで行く。

日が暮れてこの日の撮影を終了した後、現場に張っていたテントを道路の車の横まで移動して設置し直しました。
最近のテントはパッと開いて置くだけの折り畳み式の物もありますが、この時は昔ながらの「ヒモを地面にくさびで打ち込んで固定するタイプの物」を使用していて、下が荒れた畑のような柔らかい土地だったので少し強い風が吹くとくさびが抜けてテントが飛んでいく恐れが出てきたのです。
真っ暗な場所なので道路脇のテントで寝てると、たまに夜中に車が通る時に『気付かずに突っ込んでこないだろうか?』と少し不安になるのですが、明日はまた早朝から撮影なので皆で車で街の銭湯へ行って風呂に入ってすぐに寝ました。